Based on a real story  - 邦画編 ⑩-

実際発生した凶悪犯罪事件をモチーフにして作られた国内映画「事実は小説より奇なり」第10弾



暴力団関係者への借金返済や上納金のため、多額の現金を必要としていた暴力団組長一家4人が、近所の資産家家族が脱税して自宅に溜め込んでいるとされる現金を強奪する計画が立てる。2004年9月に1人目を殺害したのを機に、資産家一家3人とその友人1人の計4人を相次いで殺害。家族の暴走殺人が始まる。市内を流れる川にそれぞれ遺体を遺棄した強盗殺人・死体遺棄事件。加害者家族4人全員に対し、死刑判決が言い渡される特異な福岡県大牟田市4人殺害事件。すべての殺害行為の実行役の次男の獄中手記を書籍化した「我が一家全員死刑」を基に作られた「全員死刑」。
一見すると最悪の悪ふざけでギャグのようなに描写も多いが、睡眠薬をすり鉢で粉にしてふりかけにしたり、適当な感じで仲良くなる様も、驚くほど人が死ににくいのも、実際の手記に沿った内容になっている。そういう点では案外真面目な作りの映画かもしれない。
Based on a real story  - 邦画編 ⑩-_e0187064_17323164.jpg



2000年12月30日午後11時頃から翌31日の未明にかけて、東京都世田谷区にて家族4人が殺害され、隣に住む実母が発見し、事件が発覚する。大晦日に差し掛かろうとする年の瀬の犯行だったことや異常な殺人ぶりや、現場の乱雑さ、犯人の指紋や血痕、靴の跡(足跡)の他、数多くの遺留品を残している点、子供もめった刺しにする残忍な犯行、さらに殺害後に2時間の仮眠を含め長時間殺害現場に留まった形跡が高く、室内のパソコンを操作したりお茶やメロン、アイスクリーム4個を食べたりするなどの異常な行動など特質する点が多く挙げられる。これらの多くの事柄が明らかになっていながらも現在も犯人の特定に至っていない未解決事件、世田谷一家殺害事件。
一家惨殺の犯人が逮捕されないまま長い年月が過ぎ去っているという設定から、おそらくインスパイア元とされる映画「愚行録」。ある閑静な住宅地で起こった凄惨な一家惨殺事件。この未解決事件をライターが関係者たちを訪ね歩く。同僚や同級生、元恋人からの称賛、嫉妬、羨望、嫌悪。すると、一見理想的な夫婦と思われた二人の本性が現れてくる。
Based on a real story  - 邦画編 ⑩-_e0187064_17325727.jpg



2002年和歌山県打田町にて国際モデルと嘘をつく亜矢子(24歳)は出会い系サイトで安芸(32歳)と出会うが、金を貢がせるため「わたしは組長の娘、組長に月20万円払えば結婚を認めてくれる」と持ち掛け全財産をむしり取る。安芸は闇金にも手を出し、働いていた自動車販売会社もクビになってしまう。一方、亜矢子にはもう一人サイトで出会った男性(24歳)がおり、しかも安芸が貢いだ金でその男と豪遊していた。その男には心臓が弱い姉(27歳)がおり、3人でも遊んだりしていたが、「もしも結婚となればこの女の面倒を見なくては」と次第に思い、邪魔なる。そこで、亜矢子は安芸を使い、自分の兄・小鉄という架空人物に扮して姉を騙すように仕向けるのだが、なんと姉は安芸演じる兄・小鉄に行為を抱き始める。そこで亜矢子が安芸に、姉をデートに誘い殺害をするように指示。成功したら結婚してあげるという約束の元、男の姉を殺害。更に亜矢子は「一人も二人も同じだろう」と安芸が勤めていた自動車販売会社の社長を殺害するよう指示。サバイバルナイフで刺されたものの社長は一命を取り留め、この二人の一連の愚行が発覚し、亜矢子と安芸共に逮捕される。
この事件をベースに脚色が加えられた映画「愛の病」田舎の退屈で鬱屈した日々、それを突破したい衝動が増幅して惨劇を引き起こす。そんな田舎感、空気感をもっと出してほしかった。和歌山の話やのにロケ地は千葉県、和歌山の風景は無く、んでもって、ぎこちない関西弁(和歌山弁)。てきら、ちがわぁ~あかなぁ~。ほんならとてこいおもしゃいのに。ほんなこと言えやんよ
Based on a real story  - 邦画編 ⑩-_e0187064_17332013.jpg

 

1歳半のときに両親が離婚、中学教師の父親と、父方の祖父母の4人暮らしで明るく活発、成績優秀で学内でテニス部に所属、後輩からの信頼も厚い高校3年生が2000年5月に起こした豊川市老婆殺人事件。主婦(65歳)を40ヶ所も刺して殺したうえに、夫(67歳)にも重傷を負わせる。前もって竹藪に隠してあった服に着替えて逃走するが、竹藪に鞄を置き忘れていく。動機は「人を殺してみたかった」とされ「未来のある人は避けたかったので老女を狙った」と供述している。
この事件をヒントに製作、脚色が加えられた2006年の映画「カミュなんて知らない」
大学の演劇サークルで殺人を題材にした映画製作する。殺人衝動は「異常」か「正常」か?「異常の中の正常」か?学生たちが心理解釈を巡り議論する中クランクインする。私的には途中のどうでもいいキャンパスライフは大きく省き、伏線を張り巡らしてラスト15分の驚異のドンデン返しに持って行ってほしかったと思う。ってか最後はドンデン返しってことなんか。再度リメイクすればもっとオモシロい一本になると思う作品。
Based on a real story  - 邦画編 ⑩-_e0187064_17335926.jpg


by hello-rains | 2019-01-31 23:59 | 映画・書籍など | Comments(0)
←menuへ