ステンレスナットといえば、部品を繋げる役割を果たす工業工作部品。これを用いた全国でも稀有なステンレス製ナットを用いた指輪を造るカワベマサヒロ。
元々岡山県倉敷水島コンビナートの工業機械整備士をされていたそうです。当時は貴重だったステンレス製ナットの余りを使用し、整備士さん同士が腕を競って指輪を造るという話を先輩から聞いたカワベさんは興味を持ち、それが指輪制作のきっかけになったと言います。
ステンレスは「ステインレス(錆びない、穢れない)」という英単語が由来となっている通り、非常に丈夫で劣化しにくい素材。
そんなカワベマサヒロさんの指輪は、いずれも非常にユニークな形をしており、まさに世界に2つとない輝きを放っています。作品のスタイルにはふた通りある。ひとつは彼のオリジナルのデザインを施したアクセサリー。もうひとつはテーマやインスピレーションからデザインするオーダーだ。
たぶん、これまで幾度となく向けられた質問「なぜ機械を使わないの?」に対して、「自己満足ですね」とカワベさんは言う。
自分の力だけが動力となってモノができあがっていく。その過程でしか味わえない満足感のためだ。という。だから機械を使ったとして、それで人がいいと言ってくれても自分では満足できない。効率とか、売れる売れない以前の話だそうだ。
これまでの作品を見せていただき、今回制作していただくイメージを伝えに、倉敷市下津井まできました。
遂にONE&ONLYのリングの制作を依頼です。完成はおおよそ春の息吹が感じられる半年後です。