Based on a real story  - 洋画編 ⑦-

実際発生した凶悪殺人事件をモチーフにして作られた海外映画集 第7弾

「事実は小説より奇なり」


1972年8月22日米国ニューヨークのブルックリン区で発生したチェイスマンハッタン銀行襲撃強盗事件。ベトナム帰還兵の犯人は恋人に性転換手術の費用をプレゼントするために、下見もせず、いきなり銀行を襲撃する。犯行の午前中に「ゴットファーザー」を観たからという単純なきっかけだったという。逮捕後、事件が映画化されるにあたり映画化権料が入り、そのお金で恋人に手術代をプレゼントすることができたそうだ。この事件に基づいて作られた「狼たちの午後」
作中の銀行内での会話や刑事とのやり取りなどは、ほとんど俳優陣らのアドリブによるもので、生き生きした台詞のやり取りが生み出すリアリティーや、間抜けな犯人役のパチーノの神経が張りつめ異様なテンションに陥る演技には親近感さえ抱き、リアルさにグイグイ引き込まれる傑作映画
e0187064_857147.jpg




米国各地のファストフード店や食料雑貨店に電話をかけて警察官を自称し、警察への協力行為の名のもとに店長らを誘導、女性店員を裸にして身体検査をするなど、その他の異常な行為をするよう仕向ける。一連の犯行は70件を数え、行われた場所も30州もの広範囲にわたった。約10年間続いたストリップサーチ悪戯電話詐欺事件を基にした映画「コンプライアンス」
実話という前置きがなければ、そんな簡単に騙されるわけがないとすら思ってしまうが、組織に属する人はその組織の命令であれば、考えられない残酷行為に及ぶということが(ミルグラム)実験からも実証されており、権威と服従の互換性を切々する圧倒的なリアルさで描いた秀作。監督クレイグ・ゾベルは映画「狼たちの午後」の大ファンだという。
e0187064_8534382.jpg




ニューヨークの不動産王ダースト家の長男で、約44億ドル(約5,340億円)の資産を保有するロバート・ダーストの妻キャシー・ダーストが1982年、謎の失踪をする。警察はロバートの親しい友人女性スーザン・バーマンから事情を聴こうとする矢先に、何者かに後頭部を撃たれて殺害される。失踪事件及びスーザン殺害にロバートが深く関わっていると考えられたが、証拠不十分で結局結びつけられずに終わる。しかしスーザン殺害から1年後、テキサス州ガルベストン湾にロバートの隣人モリス・ブラックが切断遺体で発見される。遂にロバートはモリス殺害容疑で逮捕されるのだが、事故だとする被告側の主張を覆すに足る物的証拠が見つからず、無罪判決が下される。…と、ここまでのストーリーを基にした映画「幸せの行方」
親の反対を押し切り結婚する2人の幸せの歯車も、脆くも少しずつ狂い始める。
一連の未解決殺人事件はまるで映画のようであるが、本当に驚く実際の結末を誰が想像したであろう。
2015年3月16日 疑惑を検証するドキュメンタリー番組に出演したロバートダースト。番組収録中マイクのスイッチが入ったままだったことに気付かずトイレで「俺が何をしたかって?もちろん全員殺したさ」と殺人犯行を認める独り言をつぶやいたことが決定的となって、収録後逮捕される。驚愕のオチである。原題がAll the good thing
e0187064_8542679.jpg



米国ボストンで1962年から1964年の約1年半で計13人の女性が殺害される。発見される遺体は全て全裸で、性的暴行を受けた形跡があり、絞殺にはパンティストッキングやタイツなど女性の衣服が用いられた。遺体の女性器を露出状態にしたりと、異常な性的嗜好者による犯行とされアルバート・デザルヴォが逮捕される。デザルヴォが刑務所内で死亡したことで、事件は一応の終息を見せたものの、独房で刺殺体であったことなど1980年代以降に冤罪説が数多く浮上し、再び脚光を浴びることになったボストン連続絞殺魔事件。犯人を多重人格者とした設定、分割画面で複数の出来事を同時に見せるマルチスクリーンを駆使し、大胆で斬新な映像手法を使うなど50年以上前の作品とは感じさせない秀作「絞殺魔」。犯人とされたデサルヴォの終盤の尋問に苦悩する迫真の演技は一見である。
e0187064_8545636.jpg

by hello-rains | 2015-06-13 12:34 | 映画・書籍など | Comments(0)
←menuへ