Based on a real story  - 邦画編 ④ -

実際発生した凶悪殺人事件をモチーフにして作られた国内映画 第4弾
「事実は小説より奇なり」


山口県で夫は刃物で頭部をめった打ちにし、胸を鈍器で殴られ、妻は鼻と口を塞がれて窒息した後、鴨居から首を吊った状態で殺害される強盗殺人事件が発生する。「複数犯の仕業である」と推定する警察により、犯人は一度は単独犯と自供したにも拘らず、知り合い4人を共犯者に仕立てあげる。共犯に関する供述を引き出すために警察は密室での拷問を必要なまでに繰り返し、4人から犯行を自供させるという、1951年の冤罪事件である八海事件を扱った「真昼の暗闇」
1956年の映画公開時はモデルとなった八海事件は審理中だったため、映画内では二審で有罪判決が下されて最高裁に上告する場面で終わるのが、時代と言おうか、なんとも斬新だと感じる。戦後の社会派映画の代表的傑作と評価された一作。
モノクロ映画はなぜだかおどろおどろしく感じてしまう。
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1938年5月、岡山県苫田郡の貝尾・坂元両集落の風習で夜這いで女性と関係を持つようになり、これに溺れていく都井睦雄。徴兵検査において、結核と診断され不適とされた彼は名誉の出兵が適わなくなり、村八分状態となる。
追い詰められた彼は村人達に対し復讐を行い、2時間足らずで30名(自殺した犯人を含めると31名)が死亡し、3名が重軽傷を負うという、犠牲者数が坂本弁護士一家殺人、松本サリン、地下鉄サリン事件を合わせ総称するオウム真理教事件(27名)をも上回る日本の犯罪史上前代未聞の大量殺戮事件である津山事件をモデルにする「丑三つの村」
実録犯罪映画という雰囲気が皆無で、犯人の青春映画的な雰囲気ではあるが、おとなしい青年から、殺人鬼に変わる瞬間の「犬丸継男君、バンザーイ、バンザーイ、バンザーイ…」のシーンは印象深い。
(また「八つ墓村」冒頭部で語られる村人32人殺し事件も、本事件がモデルとなっている)
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1949年福島県の東北本線で起きた列車往来妨害事件。先頭車両が脱線転覆、後続車両も脱線し、乗務員3人が死亡したこの事件、現場検証の結果、転覆地点付近の線路継目部のボルト・ナットが緩められ、枕木に固定する犬釘も多数抜かれており、レール1本が外され、殆ど真直ぐなまま13m移動されていたという。容疑者が逮捕されたものの、その後の最高裁で全員が無罪となり、未解決事件となる。
下山事件、三鷹事件と並び、戦後の国鉄三大ミステリー事件の一つといわれる「松川事件」。前半は赤間の嘘の自白の強要までを、後半は法廷の第二審までを描いく社会派映画。忠実にシナリオが書かれ、再現性を追求し多くが実名であるという。50年以上前の映画であり、時代錯誤で少し滑稽に感じる点はあるものの、背景の国家犯罪がとても恐ろしい。
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1966年6月30日深夜 味噌製造会社専務の居宅兼事務所で殺人放火事件は起こる。殺された4人は少なくとも45か所もの刺傷でメッタ刺しにされたうえ、石油をかけ火をつけられたので黒焦げで、家屋も全焼した。その後従業員で元プロボクサーの袴田巖氏が強盗殺人、放火、窃盗容疑で逮捕される。拘留期間中、無実を主張し続けるが、炎天下で最長17時間にも及ぶ取調べの他睡眠を妨害するなどし、過酷を極めモウロウとした状態の中、警察の筋書き通りの犯行を強制させられ自白する。袴田氏は45年以上にわたり拘束される中、冤罪を訴え続け2014年3月死刑及び拘置の執行停止並びに裁判の再審が決定する。いわゆる袴田事件を基に元裁判官の視点から描く映画「BOX袴田事件 命とは」
暴行、威圧、強要の苦しみからの解放として、ウソの自白の強要、捜査機関の証拠の捏造etc、戦後日本ではここまで腐敗が横行していたのかと驚いた。
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by hello-rains | 2015-02-21 14:30 | 映画・書籍など | Comments(0)
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