Based on a real story  - 洋画編 ④ -

実際発生した凶悪殺人事件をモチーフにして作られた海外映画 第4弾
「事実は小説より奇なり」


シリアルキラーとして米国で最も有名であり犯罪史上、類を見ない残虐さで悪夢を象徴する存在とも言われ、関連映画、
書籍なども数多くあるエド・ゲイン。映画史にも大きな影響を与えた人物の一人である彼の有罪判決は2人の殺害のみにも
関わらず、15人の女性の死体が見つかる。どれも解体され殺害した数以上に、死体から切り取った部分に対して異常な
執着を持っていたという点が特質している。その奇行の一部が、冷蔵庫には大量の内臓が詰め込まれ、そぎ落とされた鼻、フライパンには臓器が乗せられ、ベッドの上には頭蓋骨、壁には顔の皮膚を剥ぎ取ったデスマスク。
骨と皮で作られた家具や太鼓、頭蓋骨で作った食器、皮膚で作ったランプシェード、胴体の皮膚で作った胴着、アクセサリーとして保存された陰門、複数の乳首から作ったベルト、萎びた人間の頭部の配列etc。これらの作品群にオイルを塗っては手入れをし、デスマスクには口紅をさし、被り、踊り狂いながら死体を切り刻んだとも言われている。


その一連の狂気的事件をインスパイアして作られたのが、「The Texas Chain Saw Massacre」-日本語タイトル
「悪魔のいけにえ」
精神異常の描写などが映画として評価が高く、マスターフィルムは芸術性からニューヨーク近代美術館に永久保存されている。ホラー映画の巨匠トミー・フーパーの1974年の監督デビュー作品。
40年前の映画であるが故に映像、ストーリー展開が新鮮でもあり、リアリティーを感じる。元になった実事件がブッ飛んでいるだけに、数々の続編、エド・ゲインをモデルにした映画が多いのもこのオリジナルの完成度が高い証しではないだろうか。
後のホラー映画に計り知れない影響を与えた傑作
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そして2003年、アルマゲドンをはじめ数々のヒット作品を生み出す監督マイケル・ベイがプロデュース作品として「悪魔のいけにえ」のリメイク版として作られた「テキサス・チェーンソー」
オリジナルに、こだわって丁寧に作られており、ビジュアルはとても現代的に一新。
洗練された印象になって蘇ったスプラッターホラームービー。
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前作より映像的にも衝撃的残虐シーンがパワーUPして、レザーフェイスに加えてホイト保安官の凶悪さが増す。
レザーフェイスが追ってくるところは、既にホラーというよりは、 モンスターパニックムービーの域である。
映画「悪魔のいけにえ」のストーリーを、実際にあったこと(ノン・フィクション)として扱いながら、映画化(フィクション)という、
実に複雑な構成をとっているところが興味深い。しかし、シャレにならないくらいに、エグくて、怖い。単なるリメイク映画ではなくメタ・フィクションとしたところに作り手たちのしたたかさを感じる「テキサス・チェーンソー ビギニング」
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by hello-rains | 2015-02-21 13:30 | 映画・書籍など | Comments(0)
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