Based on a real story  - 洋画編 ② -

実際発生した凶悪殺人事件をモチーフにして作られた海外映画集
「事実は小説より奇なり」


方眼紙に書き込んだように並んだ手書きの暗号文、アルファベットのほか、気象記号、モールス記号、占星術のシンボル等が複雑に組み合わし、犯人しか知り得ない犯行の詳細の声明文など、自らをゾディアックと名乗り警察を揶揄して、全米を震え上がらせる。警察が確認した犠牲者は7人であるが、犯人自身は37人殺害したと主張。1966~1972年にかけて続いたことになっているゾディアック事件の犠牲者の正確な数は未だ不明のまま、未解決である。まるでゲームを楽しむかのように、捜査陣やマスコミ、一般市民まで巻き込んだ劇場型犯罪であり、多くの模倣犯を生み出したゾディアック事件を基にした「ゾディアック」
実際未解決事件であり、作中も犯人特定までは至らずモヤモヤが残る人もいるだろうが、物語の落しどころも実に絶妙であり、唸る秀作。やはりフィンチャー作品は実にオモシロイ。
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1970年から1983年にかけてアラスカ・アンカレッジで24人以上の女性が続々と行方不明になる。拉致監禁した上で、軽飛行機に被害者を乗せて人里離れた場所へ移動し、縛り上げた上で強姦をする。その上でアラスカの荒野に解き放って、逃げ回るところを猟銃で撃ち殺すという極めて残忍な犯行を繰り返していた男ロバート・ハンセンが起こしたアンカレッジ売春婦連続殺人事件。17件の殺人を認め、死刑制度がないアラスカ州において、実刑判決461年の現在もアラスカの矯正施設に服役中である。この連続殺人事件を元に製作された「フローズングランド」。ニコラスケイジ、ジョンキューザックと「コーンエアー」では絶妙なコンビで次々と極悪犯を倒すのに対し、今作は誠実な警察官と凶悪犯罪者として対極に対峙するのがまたオモシロイ。
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ガートルード・バニシェフスキーは自身の子供達や近所の若者達を監督しながら、被害者であるシルヴィア・ライケンスへ拷問を助長させ、日常的な殴打や罵倒、煙草を押しつけ、熱湯をかけ、皮膚に文字を刻み付け、塩を塗りみ、食事も与えず汚物を食べるよう強要などし、最終的に死に至らしめたインディアナポリスで起こった殺人事件をベースにした「隣の家の少女」
冒頭の淡いシーンから一転、同居した先の義母や義兄弟等から起きる目を覆いたくなるような虐待が始まる。スティーブン・キング氏に「この20年で最も恐ろしく、ショッキングなアメリカ映画」と言わしめたこの作品。虐待されていた少女の拠り所になっていたのが、隣の家の少年で、見ているこちら側も拠り所になっている。当事者になった時、果たして自分は〝隣の少年″になれるのかと考えさせられる。
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しかしながら実際は隣の住人も、多くの周辺関係者も虐待の事実を知りながらも通報しなかったようで、さらに同事件を忠実に再現し、裁判を含めた内容になっている映画「アメリカン・クライム」。
劇中の証言はすべて裁判記録を引用しており、ガートルードの精神状態や加害者の子供達、虐待に至るまでの過程など事件前後の全体像を含めて見せている。集団的な同調行動においては善悪の判断が欠如し、裁判で「なぜ虐待を」の問いに、子供たちは口を揃えて「分からない」と答えるのが、理解できるだけに怖い。両作品とも後味が相当悪いが、映画がなければ、存在さえ知ることがなかった事件であると言える。
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20世紀初め、敷地内に池を作り、巨大アリゲーターに生きた犬猫を池に放り込んで呼び物にし、大繁盛していたテキサス州にある”ソーシャブル・イン”という名の酒場で発生したジョー・ボール連続殺人事件。働いていたウエイトレスや、かつてのガールフレンドの他、元妻を殺しては、ワニの餌食にしていたとされるジョー・ボールは逮捕される直前に銃で自殺。雑役夫として雇われていた共犯者のホイーラーは少なくとも20名の女性を殺害したと供述している。客寄せパンダならぬ、ワニはその後動物園送りとなったとされる。この事件を1977年にオマージュして製作された映画「悪魔の沼」
40年程前の作品と考えれば評価できるが、現在の映画技術からすれば、少し滑稽に感じる。「テキサスチェーンソー」のようにリメイクされれば、題材としては類を見ない凶悪性のある事件から、話題は十分あると思うのだが。
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by hello-rains | 2014-05-30 19:00 | 映画・書籍など | Comments(2)
Commented by マルハナ at 2014-06-06 02:40 x
これが筆記試験やったら完全合格やろうけど…
Commented by itabb at 2014-06-09 06:59 x
ニュースに登場するなよ!
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